射幸の手管(ゲームの構築について)

・単なる数字の遣り取りに過ぎない行いをそうではないと誤認させる、自分が今まさに相対している娯楽が高尚なものに違いないと感覚させる、そういった詐術こそがゲームをゲームたらしめる。ゲームにおいて何よりも大切なのはその詐術である。認識の操作の手…

整理(艦これ設定まわり)

・前提として、そもそも艦娘という存在が超常的な逸脱を果たしたものにほかならない。 ・ので、艦娘という設定はそのまま呑みつつ、しかし彼女らの扱う兵器に関しては現実の物理法則やミリタリーの常識から寸毫たりとも逸脱してはならぬとする態度は、少なく…

つよきす論の布石(?)

・発話は意味内容のみでなく、その発話の為された状況にもその意味を左右される。前後の発話との意味内容の関わりや時間的間隔といった文脈に属する要素のみならず、身振りや表情といった身体的な要素もまた発話の意味を定位する上で重要な役割を果たす。 ・…

赤城! 寝ます!

・艦これがソシャゲなのか問題については措く(初手から逃げ)。 ・艦これの面白いところについて考えると、まあミリタリーと萌えの混ぜ方とか基本無料課金ゲーとしては珍しい緩さとか運と意図が絡んで絶妙に達成感を煽ってくる難易度調整だとか色々挙げられ…

誰かがくれた 優しい言葉が

・リトルバスターズの主題歌と実際の物語とのズレ、というものについて考えていたことがあって。アニメ版を観てちょっと考えが進んだのでメモしておく。 ・前段。「ひとりが辛いから ふたつの手をつないだ ふたりじゃ寂しいから 輪になって手をつないだ」「…

世界は見る人のイメージで変わるんだって。知ってた?

・スクールカーストもの、と評されるようなある種の構造を持った物語においてはまずリア充とDQNをどうやって接続するか/或いはそもそも接続しないのかって点に注視せざるを得ない、というのはつまり僕の問題意識もとい執着がそこにしかないから。 ・悪い奴…

ん?

・郷愁も情愛も感動も憎悪も恋慕も、ありとあらゆる感情は脳味噌に電極挿してうまいこと電気流せば再現できる訳じゃん? というのは全くもって正しく、でも僕たちは自分の脳味噌に電極挿して電気流せる訳じゃないので、先述したような観方はそれら感情の生化…

この空のなくなるその日まで、空を―――空を、よく見ておくといいよ―――(草稿)

・日常性と異常性の程よく同居した自動的な人間を実現するイマの同期性自我拡大症候群と、C†Cにおける群青色との相似について、みたいな話をした。 ・直接的な前作ネタとか世界観の繋がりを示唆する設定と考えるよりは、ロミオの人の問題意識にふさう異常性…

やまなしいみなし

・人間は生まれながらにして人間という制度に組み込まれていく。種としてのヒトと制度としてのヒト、って括りを設定すると解りやすい(あまりにも粗雑な二分法ではあるが)。 ・「人は生まれながらにして人ではない。生きることで人になっていくのだ」という…

部長は射精管理が下手そう

・続き。 ・衣ちゃんが意外と宿敵感ないので戸惑った。というのは、外部から界隈を眺めた感じ、天江衣はものすごいラスボス概念を纏っているように見えていたんだけど、実際に漫画を読むと立ち位置的には中ボスっぽかった、ということで。 ・描写の水準でも…

ワハハ先輩と幼馴染になりたかった

・という訳で咲の既刊を読了。 ・のどっちが全然性的じゃないのですげーなーと思いました。入浴シーンの連発とか顔を赤らめさせたりとか、そういう処理がいやらしさに全く繋がっていない。画面の白さ/描線の機械的な感じと相俟って美しくはあるんだけど。 …

すっぽんぽん←えろい

・東方の異質さはごった煮であることそれ自体に由来する―――ごった煮になることが異質さの証左である。 ・兎耳セーラー服とか脇巫女服とかオールドスクール魔法遣いドレスとかメイド服とか黒ゴスとか節操なさすぎだろ、などと言及するのではなく、そこに何ら…

栗は神の食べ物だってシスターが

・Marronから出ている竹井10日作品の肝は、狂騒じみた楽しい日常が各人の努力によって支えられていること、だと思う。 ・彼らは基本的に聡明であり、コントめいた会話や無茶な催しは意識して振舞った結果として成立する。より楽しく、より自由に、と日々を作…

いろいろ備忘

・ねむたみを抑えて要点だけ残しておく。要点じゃないかも。知るかよ。 ・ガルパン2話、生徒会長にまーりゃん先輩の面影をなんとなく見るの巻。まーりゃんの傍若無人さ/破天荒っぷりは権力と結びつかないことで十全に魅力として機能するのだな、などと考え…

馴致の果て、感覚を仮構して

・あるゲームのゲーム性とはそのゲームから読み取られたものでしかなく、その概念/思想を一般化して他のゲームへの言及であると領域を敷衍させて解釈することは、端的に詭弁染みているのでやめた方がいいと思う。 ・あとマップ探索の話だけど、広大なマップ…

備忘:家族について

・『家族計画』における「家族」は喪失と憧憬の対象であって、無条件にその価値が認められたものとして語られる。或いは、キャラクターがその価値への認識を再獲得することが物語の終着として機能する。また司の主観においては、彼らの形成する擬似家族の性…

無為式の体現(読んだ人間が不幸になる記事)

・西尾維新は人間が描けていないから駄目だという類の批評を見た瞬間クソがーという感じになるのだけれど、それは「小説は人間を描かねばならない」という規範を押し付けられるのは御免だというだけの話でしかなくて。 ・規範の押し付けをこそ疎んでいる訳で…

まんがのそくどのひみつのひけつ

・時間によって変化が発生するというよりは、変化を知覚するための変数として時間が要求されている、という捉え方の方が人間の認識の感覚にそぐう気がする、とか。つまりその、何かの変化を通してしか人間は時間を認識できない、ということ。 ・たとえば漫画…

ヤンヤンつけボー(おいしい)

・ヤンデレと奉仕概念を組み合わせると邪悪だし、ねえ? みたいなメモを発見したはいいものの、読解に暫くの時間を要し、これメモの意味ねえなとの結論に達した。理路を省きすぎというか未来の自分に期待しすぎというか。アホやでこいつは。 ・なんでヤンデ…

世界とセカイと人とキャラ

・いまさら某ブログの存在を知ったので、気になった話題に空中反応。こういう経緯で知るというのも悲しいことだけれど。ネットストーカー的素養が足らんなあと最近よく思うところです。 ・創作において、理由なく人間が人間に惚れるのは非常に願望充足的かつ…

もうちょっと

・個人的な感慨を乗せないと何書いてもあんまり意味ないよな―、とさっき書いたものを見つつ。 ・自分にしか読めない独り善がりで意味不明な糞文章をこそ志向せねばならない訳です。

ローキックされたいお兄ちゃんたち~

・某氏に強烈プッシュされていた『とっぱら~ざしきわらしのはなし~』をコンプリートした。以下備忘録。 ・妖怪を扱う作品において、妖怪と人間とをどう対比しているか、というのが個人的には最も気になる問題だったりする。……妖怪という存在をどうやって人…

シュールギャグを指向するのがよさそうだが

・『食戟のソーマ』が展開読めなくて面白いなーとか。どこも向かずに死ねる可能性も相変わらず保ったまま、という印象ではあれ。 ・勝負を題材とした時、主人公の成長やそれによる逆転を配置せずとも、面白い展開は成立しうる。つまり、勝利の判りきった展開…

世界を糊塗する心的領域

・「なぜ邪気眼(中二病と称される振る舞いを含む)は駄目なものとして扱われるのか?」という問いから始めたい。 ・邪気眼の悪さは、たとえば周囲との軋轢を生むこと―――会話が成立しない、団体行動が乱される、などといった―――や、たとえば経験者の感じる恥…

ゆるふわ

・ぽかレイをアレすることによってシンジくんとゲンドウを同じ状況にした、という指摘に「だからそれに自力で気付けないからアホだっつーのよ……」と思った。自分アホですねというお話(大切なものが脳に備わっていない)。 ・「父さんは大事な人を失ったこと…

悪の華

・藤田和日郎作品で「生まれつきの邪悪」って見たことがないな、とか思ったのでメモ(月光条例はまともに追えてないので論理に穴があるかも)。 ・月光条例を考慮するまでもなく多分穴だらけ。はい。 ・うしとら、からくり、スプリンガルド、月輪について考…

魂の座

・『おたく☆まっしぐら』の善さは、容赦のないほどに精確なところだと思う。 ・完璧な「おたく」は恋愛などしない。信仰や姿勢の問題でもあろうけれど、それ以前にリソースの無駄だからこそ、人間との恋愛には積極的に関わらない。……というのは、作中の主に…

ファジー言及

・人間は人間として生まれてくるんじゃなくて、生きながら人間になっていくものなんだよ、ってARMSに出てきたすごい婆ちゃんが言ってた。生物種としてのヒトと在り方としてのヒトとの対置、と纏めていいのかしらん。 ・後天的に獲得されるべきヒトとしての資…

ぬー

・カテゴリが乱立しカテゴリとしての用を為さなくなる事例>げーむ ・BO2買いなよ的抑圧が外圧としても内圧としても高まっており、つらい。 ・動画を観たり実際やってる人にいろいろ聞いたりした感じ、やっぱりBO→MW3という流れの中でユーザー側から指摘され…

なぜワイはCuPじゃなかったんや、と思う瞬間もある

・アイドルとは概念であり、在り方であり、つまるところ所作の産物である……といった見地から、安部菜々さんじゅうななさいは極めてアイドルという存在の特異さ―――或いは本質、と言ってもいいけれど―――への注視を促しやすいキャラクタであると見做せる。もと…