赤城! 寝ます!

・艦これがソシャゲなのか問題については措く(初手から逃げ)。

・艦これの面白いところについて考えると、まあミリタリーと萌えの混ぜ方とか基本無料課金ゲーとしては珍しい緩さとか運と意図が絡んで絶妙に達成感を煽ってくる難易度調整だとか色々挙げられると思うんだけど、特に尖ってるのが提示されるパラメータのマスクされっぷりかなーと思う。

・隠しパラもあるだろうとはいえ、主要な数値はプレイヤーの目に入る位置に表示されているし、それぞれが大まかにどのような意味を持つかも公式に問い合わせればある程度は教えてもらえる。しかしながら、大まかに機能がわかる/類推できるはずの数値が、その多さがゆえに精確な素性を晒さない、というあたりに巧さがある。同じ敵にレベル補正まで含めて同条件で試行を重ねて統計を取ろうにも、そもそも運が大きく絡むシステムなだけに結果には不透明さが漂う。で、それじゃあどうしようもないじゃん、となりそうなところを史実の艦船の情報と重ねて考察可能にしてあるあたりがまた善い、という。

・こういうデザインを見てると、FF9発売当時にスクウェアがネット上での攻略情報の共有に難色を示したり、発売後しばらくは攻略本を出版しなかったりした件とか思い出す。当時、攻略情報は一度出てしまえば拡散/周知されてしまう類の要素として扱われており、インターネットの台頭は謎解きの面白さを損じる原因になると考えられていた。それを踏まえて、プレイヤー間の横の繋がりをある程度絶ってしまうことを前提に古き良きゲーム(そこには友人間の情報共有なんかも想定されていただろう)を体現しよという発想に至ったのがFF9だろう。

・そう考えると、艦これのデザインはむしろ積極的な情報共有と考察を前提とし、それでも全容が明らかにされないところに特徴がある、とか言えそう。ビッグデータを基に傾向をとり、全容を解明していく。プレイヤーの働きかけに対する出力を共有せねばならない―――細かく異なった情報はあっても全く同じ情報はない、というあたりにミステリADVの作外での考察などとはまた違った構造を見出すことが可能だろう。

・で、結局副砲は積んだ方がいいんですかね……?