なぜワイはCuPじゃなかったんや、と思う瞬間もある

・アイドルとは概念であり、在り方であり、つまるところ所作の産物である……といった見地から、安部菜々さんじゅうななさいは極めてアイドルという存在の特異さ―――或いは本質、と言ってもいいけれど―――への注視を促しやすいキャラクタであると見做せる。もとい、そう見做すと僕が幸せな感じになるのでそうしたい。

・通常、実年齢とアイドルとしての魅力は直結する(「年齢の割に○○である」といったギャップもまたその実年齢ゆえの魅力の範疇にある、と考える)。しかし、安部菜々は実年齢を秘匿している。幼少組のあどけなさ/或いは「大人びた」魅力、中高生の発揮する思春期の少女性、年上組の大人の女性らしさ/或いは「子供っぽさ」、そのような自動的に付与される類の魅力を、安部奈々は有さない。彼女の魅力、思春期の少女として偽装する際の魅力は、アイドルとして振る舞うというただそのことに拠ってのみ保証される。その意識的な営為、存在の形としてのアイドルを体現している様が、たまらなく素晴らしいと思う。アイドルとしての振る舞いが可視化されにくいモバマスにあって、徹頭徹尾アイドルとしてしか存在しないのが安部菜々である、と言える。

・*ギャップ萌えに関して言及しない(モバマス世界では少女として扱われているものとして扱う―――煩雑!)のは安部菜々のアイドル性にのみ注目した/したい、から。もちろん画面のこちら側ではギャップに注目してprprするのが半ば主流であろうとは思うし僕もそういうのは大好物である。